赤外線調査

大規模修繕でドローンを活用|どこまで調査できるのか?

投稿日:2021年1月12日 更新日:

東京・足立区を拠点に日本全国対応にて本物のドローンソリューションサービスを提供しているドローンフロンティアです。
弊社ではドローンを活用した赤外線外壁点検調査を、建築基準法に則って実施しております。
マンションやビルのような大規模修繕における外壁調査は、当然ですが戸建てのような通常のケースと比較して調査期間や工数が複雑化し、コストもその分高くなります。
そんな時におすすめなのがドローンを活用した外壁調査です。この記事では従来の調査手法と比較した時の強みと、実際に調査出来る内容をお伝えします。

大規模修繕の外壁調査にドローン活用がおすすめな3つの理由

※上記の動画は実際の調査の様子です。

ドローンを活用した外壁調査をおすすめする理由の一つは調査時間の短縮です。
打診調査をはじめとする従来の外壁調査の場合、足場やゴンドラといった仮設設備を準備する必要があり、この作業だけでも数日から長くて1ヶ月程度かかります。大規模修繕の場合、調査対象の箇所も必然的に多くなるため、大勢の調査員を稼働させる必要がある場合もあり、調査日数もまとまった日数を要するでしょう。
しかし、ドローンを活用する場合足場は不要になるため仮設設備の準備にかかる期間をカットすることが出来ます。そのため、タワーマンションのような規模の建物であっても1日あれば準備から調査といった一連の作業を完了できます。

次に、調査可能な範囲が広いということです。打診調査では足場を組まない限り人の手が届く範囲での作業となってしまいます。ドローンは建物の周りを飛行して撮影・調査を行うため、調査員のみでは難しい高所も調査対象として範囲を広げ、建物の全面点検を実現します。

そして何よりも、調査にかかるコストを安く抑えられます。
従来の外壁調査で発生する仮設設備の準備には数百万円以上の費用がかかってきます。マンションやビルのように規模の大きな建物の場合はなおさらです。しかし、ドローンを飛行させて調査する場合はそれらの準備を丸々省くことが出来るため、必要最低限のコストで外壁調査を実施できます。
同様の理由で、調査当日に稼働させる人員の数も少数でおさえられるため、人件費も低価格で済みます。

ドローン調査は赤外線と可視光カメラで撮影出来るため、従来の調査項目を網羅可能


大規模修繕の現場においてドローンを活用した外壁調査のメリットは非常に魅力的ではないでしょうか。
しかし、中にはドローンを活用して行える調査項目が分からないことには従来の調査法を選んでしまう方もいらっしゃるかもしれません。

結論をお伝えすると、ドローンを活用した外壁調査一つで従来の外壁調査を通して把握できる項目を概ね全て網羅することが可能です。
具体的にはひび割れやエフロレッセンスのように目視で確認できる不具合から、浮きや漏水といった壁の内側で生じている不具合まで、一斉に調査可能です。
その理由は赤外線カメラと可視光カメラを搭載したドローンを採用しているためです。可視光カメラが目視点検にあたる役割を担っており、赤外線調査が打診調査の代替となっています。
しかも、飛行しながら調査箇所の撮影も高画質で行っているため、調査員が直接見て・触れて作業を行う時と遜色のない判断材料をもとに調査を遂行することが可能となっています。

ドローンを活用した赤外線調査は万能ではない。依頼する前に知っておきたいデメリット


ここまで大規模修繕におけるドローンを活用した調査の強みをお伝えしてきましたが、どのような手法にも必ず弱点があります。

まず、ドローンを操縦する際は周辺の安全を確保することと航空法を中心とした法律の規制をクリアした状態での飛行が大前提として求められます。そのため、調査対象の建物と周辺建物の距離がかなり近いケースや、高速道路や鉄道の線路と建物が面しているケースではドローンを飛ばすことが出来ません。
また、ドローンを離発着させるためのスペースを確保する必要があり、駐車場をそのために活用することがあります。特に都内で多く見られるケースとして、駐車場を所有していないために離発着を行うスペースを探すのに難航することもあります。
このような場合、弊社ではどのような条件下であっても対応可能なロープアクセス外壁調査(高所などロープを使って到達し調査を行う手法)を併用することで調査を行うこともご提案させていただいております。

また、赤外線調査は温度変化から問題箇所を探すという性質上、一日を通して日が全く当たらないなどで温度変化がほぼ出ないような環境下の外壁の調査は難しいです。赤外線調査に適した条件を理解した調査員でないと効果的な調査を行えないといえるでしょう。

ドローンの外壁調査導入をお手伝いさせていただいた山陽工業様


これまでメリット・デメリットをご紹介させていただきました。
しかし、1日でタワーマンションの調査が完了できる点から見ても、ドローンが大規模修繕の現場において非常に汎用性の高いアイテムであることには間違いはないでしょう。
ここで紹介させていただきたいのが、弊社がドローン赤外線調査の導入支援をさせていただいた山陽工業様では、ドローンの導入によって様々な多くのお客様にサービス提供ができるようになったようです。

山陽工業様はビルやマンションの大規模修繕を調査から修繕まで一括して承っています。調査は目視や打診調査を中心としており、地上からの赤外線調査も行っておりました。ビルやマンションの調査報告書は管理組合や裁判の調停資料などにも使用される場合があり、より高い精度を求められます。
また、後にもご説明をしていますが、地上からの赤外線調査では高所になると、計測に必要な壁とカメラの角度が取れずに精度の低い調査書を提出することになってしまいます。
そんな、背景がありさらにお客様に精度が高く・早い調査をご提供するためにはと考え、弊社と協力してドローンによる赤外線調査サービスを導入することになりました。

ドローンを導入したことにより、企業としても付加価値がついたと担当者様からお声をいただいています。
ビルやマンションの赤外線調査精度が向上したのはもちろんのこと、人が侵入できない難しい現場もドローンを利用すれば、落下や転倒の危険を避けつつ調査をすることが可能になりました。これにより、幅広いお客様に対して山陽工業様の外壁調査修繕サービスのご提案ができるようになったのです。

この様なケースもあり、ドローンが大規模修繕の調査での活躍する場面は多く、そのニーズは建設現場でも高くなってきています。
ドローンにも何かしらのデメリットはあるものの、その利便性において一目置かれているのからこそ普及が進んでいるのだと思います。

大規模修繕の外壁調査ならドローン調査の実績豊富なドローンフロンティアにご相談ください


弊社では赤外線技能診断士が5人在籍しており、年間150棟以上の画像解析診断実績を誇っています。また、ドローンの操縦についても総飛行時間1,000時間以上のパイロットが多数在籍しており、安全に配慮した飛行を第一に調査を実施いたします。
ドローンを活用した赤外線調査は、赤外線の特性を理解し、適切な条件下で調査を行うことで、打診調査の9割程度の精度で結果を出すことが可能です。
まさに、「早い・安い・正確」の三拍子を実現できる調査手法となるため、大規模修繕の外壁調査にお悩みのお客様にぜひおすすめしたい手法となっております。
ドローンフロンティアでは日本全国でドローンの飛行許可を取得済みですので各地への出張調査にも応じております。

大規模修繕の外壁調査でドローンの活用を検討している方はお気軽にドローンフロンティアまでお問い合わせください。

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