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マンションの外壁タイル、修繕は早めに!

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マンションの外壁タイルに浮きや剥がれ、ひび割れができてしまったときや、目地にひびが出てきたときにはすでに劣化がかなりのところまで進んでいるといえます。放置しておけばタイルが剥落するのは時間の問題だといえます。タイルが剥落してしまうと周辺の器物を破損させてしまったり、通行人に怪我をさせてしまったり、最悪の場合には死亡事故が起きる可能性もあります。マンションの外壁タイルの異変はできるだけ早く見つけることで、修繕を早めに行うことができます。その結果、修繕コストも安く済ませることができます。赤外線カメラを搭載したドローンで調査を行うことにより、目視では発見できない異変の兆候を見つけられます。

マンションの外壁タイル、なぜ迅速な修繕が重要?

マンションの外壁タイルに異常が見受けられたとき、安全性を確立するためだけでなく、マンションの資産価値にも影響を及ぼすことになりかねないため、迅速な修繕が重要になります。

外壁タイル剥落事故を防止するため

外壁タイルの異常や不具合を発見した際、もっとも重要なのは外壁タイルの剥落による事故を防止することです。外壁タイルは45二丁(よんごにちょう) と呼ばれる45mm×95mmというサイズのものが一般的です。よく使われるこのサイズのタイル1枚の重さは約100gといわれています。外壁タイルが複数枚、剥落して人やモノに当たるようなことがあれば、大惨事になってしまう可能性があるのはいうまでもありません。実際、剥落したタイルによって死傷者が出る事故もありました。外壁タイルの定期検査・報告制度が法で定められたのはこの死傷事故の発生が契機になっています。

迅速な修繕はメンテナンスコストを抑えることに

異常や不具合が小規模な状態のとき、迅速に対応すれば、小規模な修繕で済みます。しかし、発見することができなかったり、あるいはさまざまな問題から修繕に手をつけることができなかったりで、広範囲に異常や不具合が進んでしまうと、外壁タイルだけの問題ではなくなり、下地や構造材にまで至る可能性があります。迅速な修繕が結果的にはメンテナンスコストを抑えることになるのです。

外壁タイルの劣化はマンションの資産価値にも影響

さらには外壁タイルの汚れや欠け、割れ、剥がれ、目地にエフロレッセンスと呼ばれる炭酸カルシウム発生など、外壁の見栄え・景観に影響が出るまでになってしまうと、マンション全体の資産価値を落とすことになってしまいます。売買や賃貸にも悪影響を与えることになるでしょう。

外壁タイルの劣化、どんな症状が出てくる?

外壁タイルの劣化、その初期症状は、目に見える変化から発見しにくい微細な兆候までさまざまです。タイルの浮きや目地のひび割れ、剥離などは劣化の初期症状としてよく見られるものです。

見た目には正常、叩くと空洞音

タイル劣化の初期症状で知られるのが「タイルの浮き」です。タイルの浮きは下地モルタルの劣化、施工時の接着不良、振動や地震の影響で発生します。浮きが軽度な場合、タイルの状態は一見、正常に見えます。しかし、打診棒、テストハンマーで、軽く叩くと空洞音がする場所があれば、タイルに浮きがでていることがわかります。

目地にひび割れや剥離の発生

外壁タイルの目地には外壁とタイルの間に雨風やホコリなどの侵入を防ぐ、下地のモルタルの膨張や歪みを吸収するなどの役割があります。この目地が経年劣化したり、あるいは建物の動きによる歪みが出てくると、細かい亀裂が発生したり、欠けが出たりします。目地に入ったひび割れ、剥離部分から水分の浸入が進むと下地の劣化が加速してしまいます。

タイル周辺や目地から白い粉状のものが見える

タイル表面や目地付近に白い粉や結晶状の物質が浮き上がってくるようになるのは「エフロレッセンス」「白華現象」または「エフロ」とも呼ばれる現象です。これは外壁タイルの下地となっているモルタルやコンクリート内部のアルカリ成分が水分とともに表面に染み出し、空気中の二酸化炭素と反応して炭酸カルシウムが生成されてしまった結果です。このエフロレッセンスが出ているということは下地に雨水などが浸透してしまっているということになります。こうなると接着剤や下地の劣化が進行している可能性があります。

こうした症状を発見したら迅速に修繕を!

外壁タイルや目地部分に現れるこうした劣化の発見と迅速な修繕は、大きなトラブルを未然に防ぐだけでなく、修繕費用を大幅に抑えることにつながります。劣化症状を発見したら、管理組合や管理会社を通じて専門業者に診断を依頼し、対策を検討したほうがよいでしょう。また、タイルの浮きや剥がれが確認された場合、部分修繕または大規模修繕計画の見直しを検討すべきです。

ドローンは目視や打診で発見しにくかった異常も検出

外壁タイルの劣化は軽微な状態のときに見つけたいのですが、目視だけで判断することは難しく、赤外線カメラを搭載したドローンや打診、触診で調査することになります。ドローン検査は、外壁タイルの状態を、目に見えにくい部分まで迅速かつ効率的に把握するための手段であり、広範囲な劣化状況の確認や高所の調査に大きな力を発揮します。

赤外線カメラを使った温度差の分析で

ドローンによる外壁タイルの検査では、赤外線カメラや高精度なカメラを活用して、従来の目視や打診といった検査では発見しにくかった細かいひび割れ、内部の異常までも検出することができます。

外壁タイルに浮きが発生している場合、タイルと下地のモルタルとの接着強度が低下していることから、空気層ができてしまいます。この空気層は太陽光や外気温によって温度が上昇します。赤外線カメラで撮影した画像で正常箇所と異常箇所の温度差を見ていき、タイルの浮きを推定します。

ドローンでマンション外壁タイルの定期的な調査を

ドローンによるマンションの外壁タイル調査は打診のように足場を設置したり、高所作業車を用意したりといった調査前の準備やコストがかからず、調査期間も1日で終わる場合もあります。

また、ドローン調査の場合、その結果を精査するための必要なデータとして全て残せるというところが打診との大きな違いとなります。

打診の場合、作業者が叩いた音を聞いて判断するため、調査結果は調査時点における作業者の主観的なものになり、その感覚を信頼するしかありません。同じ物件を調査しても作業者によって、結果が異なる場合もありえます。

一方、ドローン調査の場合は赤外線で撮影したデジタルデータを利用して解析を行い、調査結果を出すため、客観的なものとなります。調査を定期的に行っていくことで、デジタルデータとして保存、蓄積されていく記録は劣化状況の比較・検証にも利用できます。

ドローンで定期的な調査を行うことで、不具合や異常の早期発見の可能性が高まります。

ドローンフロンティアはマンションの安全性維持に貢献

ドローンフロンティアには飛行時間1,000時間以上の熟練ドローンパイロットが所属しており、マンションの外壁タイル調査サービスを提供しています。また私どもは全国でドローンの飛行許可を取得しており、日本国内のどこでも出張調査が可能です。弊社は年間100棟以上のマンションでドローン赤外線外壁タイル調査を実施しています。調査については赤外線建物診断技能師の資格保有者が行いますので調査結果も満足いただけるはずです。また、ドローンを活用して12条定期報告のための調査なども実施しており、オフィスビル、商業施設、ホテル、学校など、さまざまな場所での調査を行っています。建設業界やロープアクセス調査会社とも連携しており、打診調査も組み合わせることが可能です。マンション外壁タイルのドローン調査を検討の際にはドローンフロンティアにご相談ください。

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