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2025年12月、ドローン民間資格制度はどう変わる?国家資格との違いについても解説

投稿日:2025年12月15日 更新日:

ドローンの操縦者に関する資格には、国が発行する「国家資格」と、民間団体が発行する「民間資格」の2種類があります。2022年には国家資格制度がスタートし、これまで各種スクール等で取得できた民間資格との関係性や今後の扱いが注目されています。特に 2025年12月18日には関連制度の変更 が予定されており、民間資格の扱いに大きな転換点が訪れます。

本記事では、 ドローンの民間資格とは何かを解説するとともに、国家資格との違いや2025年末の制度改正によって何が変わるのかをわかりやすくまとめます。 

※ドローンの免許・資格についての全般的な解説は、こちらの記事をご覧ください。

ドローン免許は必要?国家資格の種類・取得方法や民間資格との違いについて解説

ドローンの民間資格とは

まず、ドローンの民間資格とはどのようなものでしょうか。民間資格とは、 国土交通省など公的機関ではなく、民間の団体やドローンスクールが独自に発行する資格 のことです。代表的な例として、民間のドローン協会やスクールが実施する講習を修了すると取得できる「操縦技能証明」「安全運航管理者」などが挙げられます。これらはあくまで民間発行の認定証ですが、ドローンの基本知識や操縦技術を体系的に学んだ証明として業界内で広く活用されてきました。

民間資格を取得するためのハードルは比較的低く、通常は数日間程度の講習を受講し、スクール内の基準に沿った修了審査に合格すれば資格が得られます。試験も講習内で完結することが多く、未経験者でも短期間でドローンの基礎を習得できる点が特徴です。そのため費用も国家資格に比べ抑えめで、まず入門として民間資格を取得する方も少なくありません。

従来、この民間資格を保有していることにはいくつかのメリットがありました。例えば 飛行許可・承認申請の一部省略が可能になるという優遇措置 です。国土交通省航空局の定める要件を満たした民間スクールの資格を持っている操縦者であれば、人口集中地区(DID)での飛行や夜間飛行、目視外飛行など特定の飛行申請を行う際に、 操縦者の技能に関する一部書類提出が免除 されてきたのです。

このように、民間資格は公的な資格ではないものの、 一定の公的信頼性を持つ技能証明 として位置づけられてきました。

民間資格と国家資格の違い

次に、民間資格と国家資格の違いについて整理します。国家資格とは、正式名称を「無人航空機操縦者技能証明」といい、2022年12月から施行された国の資格制度です。一般に「ドローンの免許」とも呼ばれ、国土交通省が認定する公的な技能証明になります。一方、前述の民間資格は法律上の免許ではなく、民間が発行する任意の認定証にすぎません。

大きな違いの一つは法的な位置づけです。国家資格は航空法に基づいて創設された制度であり、一定の高リスク飛行(有人地帯での補助者なし目視外飛行、いわゆるレベル4飛行)を行うためには取得が義務付けられています。これに対し、 民間資格は現行法上必須ではありません 。飛行条件が限定された範囲内であれば、資格がなくてもルールを守ることでドローンを飛ばすこと自体は可能ですが、自力で必要な知識や経験を積んでいることを個別に証明しなければなりません。

取得方法にも違いがあります。 国家資格の取得には大きく分けて二通りの方法 が用意されています。一つは自動車の運転免許のように、 直接国の指定試験機関で学科・実地試験を受ける方法 。もう一つは 国に登録されたドローンスクール(登録講習機関)で講習を受け、修了審査に合格する方法 です。いずれにしても、学科試験は国が指定する試験機関で受ける必要があり、合格率も決して高くない難易度(合格率は30%程度)となっています。また、国家資格には3年ごとの更新制度もあり、取得後も知識技能の維持が求められます。

一方の民間資格の取得は、前述したように各スクールのカリキュラムを修了すれば比較的容易に得られます。試験は講習内の確認テスト程度で、国家資格のような公的試験はありません。コースによって2日程度で修了できるものも多く、 費用も国家資格に比べて安価 です。ただし、こうして得られる民間資格の「技能証明書」としての役割は業界内での信用に留まります。

まとめると、国家資格は国が発行する正式な免許であり、ドローン操縦者の技能を公的に証明するものです。一方、民間資格は任意の技能認定であり、操縦者の知識・技術習得の証明や、業界内でのアピール材料にはなりますが、 法的に必要になることはありません 。それでも、後述するように2025年までは民間資格にも行政手続き上のメリットが認められてきました。しかし制度改正により、この位置づけが変わろうとしています。

2025年12月、ドローン民間資格制度はどう変わる?

2025年末の制度変更によって、民間資格の扱いに大きな変更が加えられます。国土交通省は、2022年の国家資格制度開始に伴い3年間の経過措置を設けてきましたが、その期限にあたる2025年12月18日をもって、 民間資格を活用した飛行許可申請の優遇措置を終了すると発表 しています。この改正によって具体的に何が変わるのかを見てみましょう。

最大のポイントは、 民間資格のみでは飛行許可・承認申請時の書類簡略化ができなくなる ことです。先述のとおり、これまでは航空局HPに講習団体として掲載されている民間スクールの資格を持っていれば、申請書類の一部(操縦者の技能に関するもの)の提出が省略可能でした。しかし、改正後以降は民間資格を所持していても 申請書類を一切省略できなくなります 。具体的には、例えば人口集中地区での飛行許可を得る場合、改正前であれば民間資格証明書を添付することで省略できていた操縦者の飛行経歴・知識・能力に関する書類の提出が、改正後は必須となります。

なお、この変更は「民間資格そのものが廃止される」という意味ではありません。民間団体による技能認証自体は引き続き存在します。しかし公的手続き上の優遇措置が無くなるため、民間資格は今後、あくまで 自主的なスキル証明としての位置づけに留まる ことになります。また制度の一本化に伴い、今後は国家資格への移行が推奨される流れとなっています。

民間資格は無意味になる?今後の価値と役割

制度変更により優遇措置は無くなるとはいえ、 民間資格が今後まったく無意味になるわけではありません 。民間資格には引き続きいくつかの価値や役割が認められます。ここでは、そのメリットを整理します。

まず、民間資格を持っていることは、 ドローンに関する体系的な知識と基本的な操縦技術を習得した証明 になります。例えば企業にドローン操縦者として採用されたり、仕事の受注時に「ドローンの資格保持者」であることが信用につながる場面もあります。国家資格が公的な証明とはいえ、現場レベルでは 民間資格でも一定の評価を受けることが期待できます 

次に、民間資格は国家資格取得へのステップとして有用です。現在、国家資格を取得する際には、既に民間資格を持っている人は「経験者」として扱われ、 講習時間の一部が免除される 制度があります。具体的には、登録講習機関で用意されている経験者向けコースを受講でき、 初心者より短い日数と低い費用で国家資格講習を修了することが可能 です。このように、民間資格は将来的に国家資格へステップアップするためのファストパスとして機能すると言えます。

さらに、民間資格の取得過程で身につけた知識や安全意識は、今後も操縦者にとって貴重な財産です。気象や電波法、航空法規、プライバシー配慮といった安全運航に欠かせない基礎知識は、資格を問わずドローン運用者全員に必要なものです。民間スクールでの学習を通じてそうした知識を身につけた操縦者は、資格の有無に関わらず安全意識が高く、結果的に事故のリスク低減にもつながります。

まとめると、2025年末以降、民間資格は行政上の特典こそ失われるものの、「技能習得の証明」「国家資格取得の土台」「安全意識の醸成」といった面で依然として意味を持ちます。趣味レベルでドローンを飛ばす場合は無理に国家資格を取る必要はないかもしれませんが、業務でドローンを活用する方にとっては、民間資格で基礎を固めつつ 最終的には国家資格を取得することが望ましい でしょう。

安全なドローン運用のために

ドローンの民間資格と国家資格の違いや制度変更のポイントについて解説しました。国家資格の制度開始により、操縦者の技能証明の主役は国家資格へ一本化されつつあります。2025年12月の改正を経て、今後プロの現場では国家資格保持が事実上の前提となっていくでしょう。一方で、民間資格もドローン教育の入口やスキル証明としての役割を引き続き果たします。これからドローンを始める方は、自身の目的に応じて資格取得の計画を立てることが大切です。

ドローンの運用において何より重要なのは、安全確保法令順守です。資格の有無に関わらず、適切な知識と十分な訓練を積んだうえで飛行させることが求められます。最新の制度に沿って安全な運用をしたい、ドローンの国家資格や民間資格を取得したいといった目的がある場合は、ぜひ弊社ドローンフロンティアにご相談ください。ドローンフロンティアでは、 実務特化型のドローンスクールUAS技能教習所 を運営しております。

経験豊富なスタッフによる安全・確実なサービス提供に努めておりますので、ドローンの利活用についてお悩みの際はお気軽にご相談ください。信頼できる専門家のサポートのもと、ドローンを最大限に活用していただければ幸いです。

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