赤外線調査

学校が外壁調査を実施するメリットは?コスト削減に繋がる外壁調査の基本を解説!

投稿日:2024年2月16日 更新日:

小学校や中学校、高校のように大勢の生徒が在籍する「学校」はその用途に使用している部分の床面積の合計が100平方メートルを超える場合、建築基準法第12条で1年から3年ごとの特定建築物定期調査と10年ごとの全面打診調査をそれぞれ実施することが義務づけられています。

外壁調査は外観の美しさを調査するだけではなく、安全性や耐久性を維持し生徒の安全を守るために不可欠な点検です。本記事では、学校の外壁調査がどのようなことを実施するのか基本的な点を解説します。

学校において外壁調査を実施する必要性・メリット

 

外壁調査はただ外壁の損傷具合を点検するだけではなく、経年劣化に伴うタイルの劣化や落下の恐れがあるモルタルについても確認する点検です。

例えばタイルと壁の間に隙間ができている状態は、隙間に余計な水分や空洞などが発生するため断熱材の役目を十分に果たせていません。学校のように、多くの教室でエアコン等の温度調整を行う必要がある施設では、断熱材の機能が改善するだけで室内の温度を維持しやすくなります。そのため、外壁調査で不具合が見つかった部分を修繕すれば、夏や冬のように温度調整が必要となる時期の電気代を削減可能です。

また、外壁調査を実施することは長期的な修繕コスト削減にも繋がります。初期段階で異常が発見された部分を修繕する場合、修繕費用は低コストで収まりやすいです。しかし、大規模な損傷や破損などが発見された場合は高額な修繕費用がかかりやすくなります。

小学校、中学校、高校と学校の種類を問わず、学校の運営には予算が限られています。限られた予算をなるべく生徒の学校生活に使用するためにも、学校運営関係者には長期的な目を見たコスト削減のために定期的な外壁調査の実施をおすすめします。

学校の外壁調査を実施する2種類の方法

 

外壁調査を実施する際は、現場の状況に合わせて「打診調査」と「赤外線調査」という2種類の方法で調査を行います。2022年には、ドローンを利用した赤外線調査が定期的な調査手段として採用され始めており、ドローンによる赤外線調査が主流になりつつあるのが現状です。

以下では、それぞれの調査方法について解説します。

外壁調査の手法①打診調査

打診調査は、作業員が仮設の足場やゴンドラ、ロープを用いて直接壁に向き合い「打診棒」という特殊なハンマーで壁を叩く調査です。作業員が叩いた際の音の違いを聞き分けることで、壁面の異常や浮きを検出します。

この方法は長年にわたって採用されており、打診調査の経験が豊富な作業員が行うことで高い精度を実現する調査方法です。そして、打診調査は音だけでなく視覚的な確認も行うため、ひび割れや剥離などの必要な修繕箇所を正確に特定できます。このため、赤外線調査では見逃されやすい細かな不具合も発見可能です。

ただし、この方法の欠点として作業時の足場を設置するコストが高くなりやすいです。特に高所作業の場合、対応可能な範囲が限られ、足場の設置費用が増大し、建物の立地によっては足場やゴンドラの使用が困難であり選択肢が狭まることは珍しくありません。

外壁調査の手法②赤外線調査

赤外線調査は、壁に対して水平に飛行するドローンが赤外線カメラで外壁を撮影し、サーモグラフィーを用いて外壁やタイルの表面温度を分析する調査方法です。赤外線調査の場合は、温度変化を解析してタイルの浮き具合やひび割れ状態、剥離などを確認します。

タイルやモルタルの浮きは、一見しただけでは異常無しと感じやすいですが、タイル等と壁面との間に生じた隙間に空気が入る事によって熱を蓄積しやすい状態になります。サーモグラフィーでの解析では、低温部は青色で示し、タイルに浮きがあり隙間に熱が蓄積されている高温部は赤色で表示されるため、画像だけで外壁の異常を特定できます。

ドローンによる赤外線調査は足場を必要としないため、赤外線検査は打診検査に比べてコストを低く抑えられます。ただし、微細な浮きやひび割れを見落とすリスクは完全には排除できません。そのため、現場の状況によっては打診調査・赤外線調査それぞれ単体ではなく、2つの調査方法を採用することもあります。

学校の外壁調査ならドローンフロンティアへご相談ください。

未成年者が多数在学する学校では、生徒の安全をより確実に確保しなければいけません。犯罪などから守るのはもちろんですが、授業日に発生する大規模震災などによる、学校の損傷からも生徒を守る必要があります。

震災だけではなく、生徒が学校生活を過ごす上では問題ないように感じるタイルだとしても、劣化状況によってはいつ生徒に落下してもおかしくありません。

法令で義務づけられているから外壁調査を実施するだけではなく、在籍する生徒の安全を確保するという観点でも外壁調査を実施するのが理想的です。

学校の外壁調査をどのように勧めればいいかお悩みであれば、信頼と実績のある弊社「ドローンフロンティア」にご相談下さい。

ドローンフロンティアは東京を拠点に日本全国でドローンソリューションサービスを展開している産業特化型かつプロのドローンパイロットチームとしてドローン外壁調査を実施しています。

ただしドローンだけではなく、通常の打診調査やロープアクセスを使った足場を組まない調査も実施可能です。ドローンフロンティアでは物件ごとの状況に合わせた外壁調査のご提案をさせていただきますので、さまざまな外観の学校に対応できます。

費用対効果の高い調査を求めるなら、ドローンフロンティアにご相談ください。弊社の外壁調査により、問題を早期に発見し、修理や改善のコストを削減し、施設の状態を良好な状態に保つサポートを行ってまいります。

-赤外線調査

関連記事

外壁タイルの耐用年数は30年後ではない?知っておくべき耐用年数とメンテナンスの重要性

外壁タイルはモルタルと呼ばれる外壁材にタイルを直接貼り付け、タイル同士の隙間である目地をシーリング材で埋める方法で建造されます。 外壁タイルにはいくつか種類がありますが、いずれも耐用年数は30年以下で …

ドローンによる外壁の赤外線調査でコストが1/10に

東京・足立区を拠点に日本全国対応にてドローンソリューションサービスを提供しているドローンフロンティアです。 今回は、先日弊社が承った外壁の赤外線調査の事例をご紹介します。
お客様のご依頼の目的は「大規 …

外壁タイルの浮きが発生する原因は?知っておくべきメンテナンスの必要性

外壁タイルは様々な方法で施工され外観の美しさや防音防寒を担う機能を果たしてくれます。 では、外壁タイルにメンテナンスが必要か考えたことはあるでしょうか。 外壁タイルのメンテナンスを怠ると、タイルの浮き …

東京都での赤外線構造物診断はドローンフロンティアが実績豊富です

赤外線による構造物診断はドローンの登場により急激に加速しました。 現在、東京のビルマンションの構造物診断においても赤外線調査は多くの場所で取り入れられています。 ドローンフロンティアは建設業におけるド …

外壁のタイル調査にドローンが最もオススメな理由

東京・足立区を拠点に、日本全国対応で本物のドローンソリューションサービスを提供しているドローンフロンティアです。 弊社ではドローンを活用して、建築基準法に則った赤外線外壁点検調査も実施しております。 …