赤外線調査

建設・建築業界でドローンの活用が進む!今後の展開はどうなる?

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ここ数年で建築・建設業界においてドローンの普及が進んでいます。橋梁やダム、測量などの公共工事や、屋根・外壁調査などの民間工事などあらゆるシーンでドローンの強みを生かすことができます。
今回の記事では、どのようにドローンの活用が進んでいるのか、今後どのような展開が予想されるのかについて詳しく解説します。

 

 

 

 

 

 

 

 

建築・建設業界におけるドローンの普及状況

・屋根点検

住宅市場では5年ほど前から火災保険申請の調査や、営業時の現地調査のツールとしてドローン活用が様々な場面で進んでいます。
屋根点検をドローンで行うメリットは大きく二つあります。一つ目は作業スピードの向上です。屋根に上る時間を短縮でき一日の調査件数を増やすことができます。
もう一つのメリットは屋根に上らないことで人身事故リスクの低下にも繋がります。また、これまでは屋根に上り慣れている職人が屋根点検に当たるケースが多く見られましたが、ドローンを導入することで屋根に上り慣れていない人員でも調査できるようになります。
これらのメリットにより屋根点検の作業効率が上がり、売上の増大にも繋がっています。

・外壁調査

ビルやマンションの定期点検にもドローンによる赤外線調査の活用が進んでいます。建築基準法第12条によって定期的な調査が義務付けられているのですが、足場を組むとなるとそれなりの金額になってしまいます。対して、ドローンを使用することで足場を組むよりも安く済みます。令和4年1月18日(令和4年4月1日施行)に建築基準法施行規則の一部が改正され建築物の定期調査報告における調査方法の一つとして、ドローン(無人航空機)による赤外線調査が明記されましたこともドローン活用の増加を後押ししています。

・人が入れない箇所や、危険個所でのドローン活用

人が立ち入って調査・作業するスペースを確保できない箇所や危険個所でのドローン活用も進んでいます。屋根裏や床下などにもドローンが利用されることがあります。こういった現場では、ライトがついていて、砂塵の影響を受けない専用のドローンが使われることが多いです。また、東京メトロなどもトンネル部分の調査などにドローンを使っているようです。
リベラウェアのIBIS

 

 

 

 

 

https://liberaware.co.jp/inspection/

・工場やプラントでのドローン調査

工場やプラントなどの入り組んだ構造の建物調査などにもドローンが使われることが増えています。
工場やプラントでは営業を止めることは損失に繋がります。ドローンを活用し営業を止めずに調査が行えたり、営業停止期間を削減することで利益を増加させることができます。
また、煙突や配管の中など入り組んだ箇所ではドローンを飛ばすと壁などにぶつかってしまうため通常のドローンは使用できません。FlyabilityのEliosというドローンは球体ガードがついているので、ぶつかりながらも飛ぶことができます。ドローンと一括りに言っても、様々な機能を搭載したドローンが登場しているのです。
FlyabilityのElios

 

 

 

 

https://www.jetro.go.jp/biz/areareports/special/2018/0602/991773eafc842163.html

・橋梁、橋脚、ダム、水管橋の現状調査

公共インフラの点検でもドローンの活用が進んでいます。これまでは双眼鏡による目視点検を
行なっていた箇所もドローンに変えることでより詳細な調査を行うことができるようになりました。また、真下に足場を組めない橋梁やダムなどでも自在な角度で撮影することができることもドローンの強みです。
橋梁の鉄骨などかなり入り組んだ構造物の場合は、Skydioのドローンが小回りがきくため重宝されています。

・測量

測量点検をドローンで行うことも進んでいます。ドローンを使用することで土量計算を毎日行うことができますし、測量データを3Dモデルとして残すこともできます。
現在建設業界では、図面を3Dモデル化し管理するCIMという取り組みが進んでいますが、客観的データをより詳しく正確に残すことができるドローンが一役買っております。

以上様々な場面でのドローン活用についてご紹介しました。現時点で使われているところはこのようなケースが多いですが、ドローンの可能性は無限です。これからよりたくさんの場所で使われることが予想されます。

建築・建設業におけるドローンの可能性

立体構造物と自由にカメラを飛ばせるドローンはとても相性が良いです。今後も建設・建築業界でドローンの普及は進むことが予想されています。
ドローンによる調査は安価に行うことができるため、高頻度で飛ばせることが大きな魅力でしょう。また、人が作業するスペースを確保できない場所や危険性の高い場所でも飛ばせることができる点、客観的にデータ化しそれを残すことができる点はドローンならではの強みとなります。
ドローン調査を導入しデータを残しておくだけでも、将来的には資産になっていくでしょう。
ドローンの今後の展開については、今年の法改正を鑑みるとドローンの推奨がさらに進んでいくと思われます。一方で、公共工事においては中国製ドローンが使えないなどの、運用する中での規制も整備され始めています。今後のドローン市場の展開に注目です。

建設・建築業におけるドローンの進化

ドローンは、ソフト面の進化がますます進んでいます。ドローンを活用したアプリも多くリリースされていますし、今後さらに安価になり現場で取り入れやすくなってくることが予想されます。
弊社でも「屋根はかる君」という屋根計測アプリを2023年にリリース予定です。
また、ハード面でいえば、DJIという巨大メーカーが業界を席巻する中、球体ガードがあるドローンや砂塵に強いドローンなどの特定の利用シーンに合わせた機能性の高いドローンの進化が進んでいる印象です。

このように建築・建設業界でのドローンの活用例を見ると、ドローンの進化とは目的に応じて機能を特化させていくことだと分かります。
それ故に、目的に合った機体選定ができないと全く役に立たない場合も少なくありません。
そのような事態を回避するためにも、もし現在ドローンの導入を考えられている場合には、是非弊社までご相談ください。

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