赤外線調査

建築設備定期検査と特定建築物定期調査の違いを解説

投稿日:2023年3月29日 更新日:

建築基準法の12条では、建築物の安全性を確保することを目的とした法令が定められています。この法令を元にした点検制度が12条点検と呼ばれるものです。12条で定義される点検は大きく分けて「建築設備(昇降機以外)」と「建築物の点検」の2つあります。これらはそれぞれ、建築設備定期検査と特定建築物定期調査といって調査や点検の内容が大きく異なります。

今回の記事では、一見分かりにくい「建築設備(昇降機以外)」と「建築物の点検」の違いについて詳しくご紹介します。

建築設備定期検査と特定建築物定期調査の違いとは?

建築基準法の12条では、建築物の安全性を確保することを目的とした法令が定められています。この法令を元にした点検制度が12条点検と呼ばれるものです。
12条で定義される点検は大きく分けて「建築設備(昇降機以外)」と「建築物の点検」の2つあります。これらはそれぞれ、建築設備定期検査と特定建築物定期調査といって調査や点検の内容が大きく異なります。

今回の記事では、一見分かりにくい「建築設備(昇降機以外)」と「建築物の点検」の違いについて詳しくご紹介します。
建築設備定期検査と特定建築物定期調査の違いとは?
まず、「建築設備定期検査」の対象は建物の設備です。具体的には給排水設備、換気設備、非常用照明設備、排煙設備の4つが検査対象となります。

対して「特定建築物定期調査」では建物そのものを調査します。具体的には敷地や外壁、床、天井、屋上、避難設備などです。建物の内部はもちろんのこと、外壁や敷地、屋上などの外部も調査する必要があります。

建築設備定期検査の内容を解説

建築設備定期検査では、対象となる建築設備を所持している場合には必ず調査・報告する義務があります。対象設備の詳細や条件、報告種別については特定行政庁やケースによって扱いが異なります。特定行政庁のWebサイトや通知書で確認しましょう。

この章では対象設備4つについて詳しくご説明します。

①換気設備

換気扇の動作確認や風量測定、給気口や換気口の位置調査などが行われます。また、火災の際に作動する防火ダンパーなどの点検も行われます。安全のためには欠かせない点検です。

②排煙設備

排煙設備は火災が起きた時に発生する一酸化炭素や煙を建物の外へ排出する設備です。普段はあまり使うことがないので、不具合に気が付きにくいのですが、万が一のために定期的に検査しておくことが大切です。排煙機が正常に動くか、廃棄する際の風量は十分か、排煙口や排煙風道の位置は適切か、などを検査します。

③非常用の照明装置

火災や地震の際には通常の照明が使えなくなってしまうことがあります。その時に役立つのが非常用の照明装置です。避難経路や状況を照らすのにはもちろんのこと、救出活動や消火活動の際にも役立ちます。検査では必要な照明器具が揃っているか、きちんと点灯するか、明るさは十分か、などを確認します。

④給排水設備

生活用水や汚水、雨水等を給水・排水する設備のことを給排水設備と言います。給水設備の検査では受水槽や高架水槽、加圧給水配管などが正しく設置されているか、状態や作動状況に問題がないかなどを確認します。また、排水設備の検査では汚水槽や排水管が正しく設置されているか、貫通部の処理状況は適切か、腐食や詰まりはないかなどを確認します。

特定建築物定期調査の内容を解説

この調査では建物自体に安全面の問題がないか確認します。資格を持った専門家に依頼して調査と報告を行う義務があります。この章では調査の対象である5項目についてより詳しくご紹介します。

①敷地及び地盤

建物周辺の敷地に陥没や地盤沈下による傾斜はないか、排水管の詰まりや悪臭などはないかなどを調査します。また、塀や擁壁にひび割れなどがないか、配電塔や街灯などに劣化がないか、なども重要な調査項目です。他にも災害時の道路までの避難経路なども確認します。

②建物外部

建物の基礎部分や土台の部分の点検、外壁や窓サッシなどに劣化が生じていないかなどを点検します。それぞれにひび割れやサビ、変形などの欠陥が生じていないかが調査のポイントです。

③屋上及び屋根

屋上やその周辺では、ひび割れや反り上がりがないか、歩行上の危険性はないか、などを確認します。また、屋根の点検では屋根ふき材の割れや緊結近物のサビがないか、高架水槽などの劣化はないかなどを確認します。屋上や屋根の調査では設置されている貯水機なども検査されます。

④建物内部

特定建築物定期調査では建物外部だけではなく、建物内部も調査対象です。例えば内壁駆体の状態や天井の劣化・破損、照明器具などの状態について調査します。他にも採光の状態や換気設備が作動しているかどうかも確認対象です。

⑤避難施設・非常用侵入口など

避難経路に邪魔になる物が置かれていないか、避難経路の幅や扉の開閉に問題はないかなどを調査します。また、避難経路の手すりや床も重要な調査対象です。また、排煙設備や防煙垂壁に異常がないかも確認します。

特定建築物に指定されている建物(政令指定都市)

特定建築物定期調査の対象となる建物は特定建築物と呼ばれます。
特定建築物の対象となる建物とその条件は以下の通りで、いずれか1つに当てはまれば調査対象です。ただし、該当する用途部分が避難階のみの場合は対象外です。

劇場、映画館、演芸場

・3階以上もしくは地下の階にあり、用途に供する部分の床面積が100㎡を超える場合
・客席の床面積が200㎡を超える場合
・主階(舞台・客席等の出口がある階)が1階にない場合で、用途に供する部分の床面積が100㎡を超える場合

観覧場、公会堂、集会場

ここでの観覧場は、屋外に観覧席がある場合を除きます。
・3階以上もしくは地下の階にあり、用途に供する部分の床面積が100㎡を超える場合
・客席の床面積が200㎡以上の場合

病院、有床診療所、旅館、ホテル、就寝用福祉施設

就寝用福祉施設は、利用者の特性から避難時に時間がかかると考えられる、次のような施設を指します。
サービス付き高齢者向け住宅/認知症高齢者グループホーム、障害者グループホーム/助産施設、乳児院、障害児入所施設/助産所/盲導犬訓練施設/救護施設、更生施設/老人短期入所施設/小規模多機能型居宅介護・看護小規模多機能型居宅介護の事業所/老人デイサービスセンター(宿泊サービスを提供するものに限る。)/養護老人ホーム、特別養護老人ホーム、軽費老人ホーム、有料老人ホーム/母子保健施設/障害者支援施設、福祉ホーム、障害福祉サービス(自立訓練または就労移行支援を行う事業に限る)の事業所(利用者の就寝の用に供するものに限る

・3階以上もしくは地下の階にあり、用途に供する部分の床面積が100㎡を超える場合
・2階の床面積が300㎡以上の場合(※)
※病院、有床診療所は、2階の部分に患者の収容施設があるものに限定される

体育館、博物館、美術館、図書館、ボーリング場、スキー場、スケート場、水泳場、スポーツの練習場

いずれの建物も、学校に付属する場合は除外されます。
・3階以上の階にあり、用途に供する部分の床面積が100㎡を超える場合
・床面積が2,000㎡以上の場合
百貨店、マーケット、展示場、キャバレー、カフェー、ナイトクラブ、バー、ダンスホール、遊技場、公衆浴場、待合、料理店、飲食店、物品販売業を営む店舗
・3階以上もしくは地下の階にあり、用途に供する部分の床面積が100㎡を超える場合
・2階の床面積が500㎡以上の場合
・床面積が3,000㎡以上の場合

特定建築物定期調査はドローンで行いましょう。

特定建築物定期調査では、屋根や外壁などの高い場所の調査も行う必要があります。その際におすすめなのがドローンでの調査です。ドローンでの調査では、足場を組む必要が無いので調査にかかる期間やコストを大幅に短縮することができます。

例えば足場を使った打診調査では平米単価が1,000円前後なので2,000㎡実施した場合200万円程度のコストと、足場を組む期間も含めて2週間〜4週間程度の工期がかかってしまいます。しかし、ドローンによる赤外線調査であれば平米単価が480円なので96万円程度のコストとなり、工期も気候条件などの予備日を含んでも2〜3日程度です。

1/2程度のコストと、圧倒的に短い工期で調査を行えますのでとてもおすすめです。

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